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11月19日にすべての日程が終わって、2週間近く経過し、その間ファンの方はライブの余韻を未だに楽しんでいる方、放心状態の方、それぞれだと思いますが、私の場合、今回は前者に近いです。2004年ロックオデッセイの際は、2度の強烈なライブを経験したものの、バンドが去った後、虚無感に襲われ、できることならオーストラリアまで追って行きたい気分でした。今回は後の日程が直後に無かったこともあり、ライブ体験が5回できましたので、ネット上のファンや初めてフーのライブに行った方々のブログやコメントを見ながら、ほぼ満足の気分になることができました。
但し、すべて満足ということではなくて、当初予測しなかった事態もありました。
そのひとつは1週間の間に5回ものライブを見ることによる落とし穴でした。これまで計7回フーのライブを見ているものの、続けて見たのは最高2回連続で、今回のように5回も短期間で同じバンドを見たことは、フー以外を含めても1度もありませんでした。大阪・横浜では深く感動したものの、さいたまSA以降は、段々冷静になっていく自分を発見してしまいました。セットリストもほぼ同じなだけに、その曲の最高の演奏だけを集めた、架空のライブが頭の中にできあがってしまい、それを超えるか匹敵するもの以外は、感動レベルまで達しなくなっていました。3回目以降のさいたまSAと武道館2日目については、自分のランキングでは低いものとなってしまいましたが、他のブログ等を見ると、自分が評価したようなライブでなく、高水準であったことが後から分かりました。武道館2日目にしてもロジャーの声の2日前との違いや他の会場とのサウンドの違いが、気になりすぎて、レビューにも書いたように気分的に参加できませんでしたが、これだけの圧倒的な演奏を披露しているのに何故なのか全く分かりませんでした。武道館2日目は多数の方が、最高のライブだったと推しているのにも拘らず。やはり今回のように短期で集中的に見る場合は、仮に自分が没頭できなくても、演奏が素晴らしいかどうか判断できるような、別の心がけが必要なようです。再来日でもしない限り、そのような心配は私の場合はありませんが。
もうひとつの不測の事項はい過去7回しかフーのライブを見ていなかったのに、(それでも97年、2000年、2004年、2006年とバンド編成等、多様なライブです。)更に5回も見て、計12回になったことにより、何らかのこれまで持っていたフーのイメージを修正せざるを得なくなったことです。今回のバンドは97年を除く、6回のようにピート・タウンゼントがどれだけ頑張るかがライブの質の決定要因ではなく、バンドとしての一体感が思った以上に増していました。13日の大阪城ホールではピートのギターの存在感は圧倒的なものがありましたが、その他の4回はロジャーも含めたバンドの総合力で勝負していました。2007年のグラストンベリー、ビデオ視聴レビューでリズム隊とピートとの対決と表現しましたが、ライブとビデオ視聴とは一緒にできないものの、対決しているようなイメージはありませんでした。
サポートメンバーという表現になってはいるものの、全く同じメンバーで既に7年目に突入しています。ステージ上で全員が前に1回も揃わない等、相変わらず待遇としては最悪だと思いますが、この7年間変わらずで、一流ミュージシャンが活動しているわけですので、このことは見逃し易いですが、一番重要なポイントかもしれません。ケニー時代が4年でしたので、その倍近くの期間になります。今回の公演は「何回目かのピーク」と表現した某ロック評論家がいましたが、ナツメロではないことの別の言い回しかもしれませんが、ファンだけに、辛口になってしまう傾向のある私からは、軽々しく言えない褒め言葉です。他のブログでも「現役のロック」の言葉はよく目にしまするということは、やはりそう断言していいのかどうか?しばらくは、「The Who 単独公演 フラッシュバック」のテーマで何回かに分けて、ダイアリーを綴ります。但し、更新は不定期になりますので、ご了承ください。