Quadrophenia: Live in London [DVD] [Import] (2014) Part1

2012年11月1日〜2013年7月8日まで行われたQuadrophenia tourのライブ映像をDVDで購入した。ロンドンでは3回の公演があり、この映像は最終公演(2013年7月8日、場所 Wembley Arena)を記録したものです。当初はZak Starkeyがドラムを担当していたが、腕(腱)の調子が悪い(怪我?)のため、途中からロジャーのバンドのScott Devours に交代し、この最終公演まで結局、復帰できずに終わった。この怪我が回復しているのかどうか、かなり気になるところです。今年、後半から予想されているフーの最後と言われている世界ツアーに間に合ってほしいものです。
このQuadrophenia Tourは全編をとおして演奏するライブとしては96年〜97年に行われて以来、2回目となります。97年5月18日に、このDVDと同じ、Wembley Arena公演が生まれて初めて見た、フーのライブでした。とにかく大音響、バランスがとれていて、そのサウンドの中で自由奔放に叩きまくっていたザックのドラムと5:15でのジョンのベースソロが今でも忘れられません。普通ツアーがあれば当然、このブログでも取り上げるわけですが、Quadropheniaについてはバンドも大編成になるため、各公演の違いが出にくく、アルバム再現になりがちなため、あまり興味を持てず、そうこうしているうちにザック離脱で、結局、来日もなく終わってしまい、何かに注目する機会がありませんでした。しかし、DVD発売となれば、見逃すわけにはいかないし、このようにほぼリアルタイムの発売としては2004年発売のライブ・イン・ボストン以来、10年ぶりともなれば、ファンとしてはやはりマストアイテムになるでしょう。しかしながら16000円以上もするセットやブルーレイ、DVDと商品も種類があり、悩んだ末、もっとも廉価なDVDを選択しました。わずか2198円でフーの最新のフルライブが視聴できるとは、不安(新しいドラマー、大編成バンドによる面白みの欠落等)もありましたが、仮に落胆する結果であっても、惜しくないとの思いで購入しました。
このライブ時点でロジャー69歳、ピート68歳です。衰えがライブの出来に影響しても全く、おかしくないほどの年齢です。2012年のオリンピック閉会式では完全なライブではなかったものの、元気な姿を見せてくれた。年齢による衰えだけでなくロジャーの喉、二人とも難聴、ピートの肥満と不安はつきない。これまでの公演もそのつど、不安要因はあったが、ほとんどがいらぬ心配でした。あの二人のステージングのキャリアは50年を超えており、素人が想像する域を超えたところにいるわけで、ステージに出てくる以上、準備が出来ているわけですが、近年では他の同年齢以上のミュージシャンが、気の毒になるような演奏を披露している動画もあるだけに、DVDは6月14日に届いたものの、なかなか開封できずに、視聴は9日後の6月22日になってしまった。
不安要因を整理すると
1 Quadrophenia のアルバム再現に終始しているのではないか
2 96年97年の演出はナレーションが入りすぎ、ライブの興奮をその都度断ち切ってしまった。今回の演出は前回の失敗を教訓としているか。ジョンとキースをフィーチャーした部分は懐古的になっていないかどうか。
3 Scott Devours
4 今回の演出はロジャーが主導している。ピートはそれに参加しているような感じのため、どれだけピートがやる気を出しているかどうか不明。
5 ロジャー、ピートのパーフォーマンス
6 QuadropheniaはTommyのように、そもそも全編演奏するに耐えうる作品なのかどうか
7 96年97年のアンコールはアンプラグドバージョン(今からしてみると非常に貴重な体験でした)でオマケの演奏であったが、今回はどの程度力をいれて演奏しているかどうか
視聴結果は次回アップします。7項目のうち、少なくとも5項目は合格点です。とにかくエネルギッシュで何度も立ち上がりたくなるほどの熱いライブパーフォーマンスでした。