THE WHO 来日までの COUNT DOWN 32日 ザ・フー

 Zak Starkyを始めて見たのはQuadropheniaのハイドパークコンサート(1996年)の
映像でだった。最近できたフーの日本語によるメインサイトなりつつあるWho's generationや海外のファンサイトで調べて見ると、その前にロジャーのツアーやジョンのソロアルバムに参加している。キースの直弟子でもあったそうだが、実質的にはピートではなく、ロジャーやジョンとの活動をきっかけとしてフーのドラマーとしてのオファーがあったことになる。子供の頃からフーのファンで、まさかドラマーとして自分が参加することになるとは夢にも思わなかったろう。
 97年5月にロンドンまでQuad tourを見に行きましたが、そのきっかけはロッキンオン誌に載った広告であった。ハイドパークのイベントまでは知っていたが、その時期にヨーロッパやアメリカでツアーをしているなんて全く知らなかったので、ほんとにフーを見れるのか半信半疑であったが、この機会を逸すると二度と見れないと思い申込みをした。コンサート当日まで、ドラマーはサイモン・フィリップスの方が見たかったなぁという気分でしたが、当日のコンサートで演奏として最も印象的だったのZakのドラミングでした。
 余談ですが、それ以来ヨーロッパではイギリスを除き、ライブを行っていません。ジョンの5:15でのソロももちろん驚きましたが、Zakはライブ全般を通して、独特のタッチで叩いていました。柔らかくて、そして強さのあるタッチ、その時の大編成のバンドの演奏を全編を通して、支えていました。それほど思いっきり叩いていないのに、ドラムの音に芯があり、強さがある。天性のものを持っているのでしょう。ハードロックらしくないかもしれませんが、聞いててとにかく心地よいサウンドでした。
 2000年8月にダラスでは、現在に近い編成でのライブでした。Zakは前回と比べ音が小さいし、音色も異なりまた違うドラマーに最初は感じました。少し戸惑いながら聞いていると曲が進むにつれて、他のプレイヤーと不可思議な融合を繰り返すような演奏を繰り広げだしました。私にはフーの伝説的なアンサンブルを再現して見せてくれているように感じられた。
 新曲を聞くと、ザックのドラミングは最初に聞いたとき感じた「柔らかくて、そして強さのあるタッチ」を持っているドラマーだと改めて思いました。メンバーの評価もファンの人気も高いし、少なくともキース後最高のドラマーが加入したのは、間違いないでしょう。これはキースがフーの中で占めていた影響力を考えると奇跡に近いことだと思います。
 Zakは他のバンドからもオファーもあり、今後フーの一員としてどれだけ寄与してくれるかは、不安な点もありますが、彼とフーとの関係はビジネスライクな部分を超えて、成立しているのでさほど心配いらないでしょう。
 ところで、初めの部分で書いたWHO's generationとういうサイトは4人の美女(噂では)だけで作っているそうです。まだ未完成ですが日本語でフーのことを知るのには最適なので推薦します。
  http://www.whosgeneration.info/index.html