THE WHO 来日までの COUNT DOWN 36日 ザ・フー

ピートはリーダーで、ロジャー・ダルトリーのことはよくフーのフロントマンと言われたりする。フロントマンてどういう意味なのかよく理解できないですね。よくギタリストが完全にメインでボーカルは常にメンバーチェンジしているバンドがありますけ、フーの場合、そういったバンドとも違う。ロジャーがなんらかの形で辞めれば、他のメンバーが全員存命していたとしても、フーはそれで活動は続けられなくなるでしょう。フーの歌はバンドがデビューして39年間ロジャーの歌であり、代わりは考えられません。
それのなのに、他のメンバーに比べて最も賞賛される機会が少ないのは、何故なのでしょうか。
確かに他のオリジナルメンバーの個性と技術は特筆するものがあります。もし、あの3人のメンバーが別々のバンドで演っていたなら、とてもではないけど、3人で演奏したら面白くなるなんて想像する人はいないくらい、強烈な我の強い人たちです。そのアンサンブルがたまたま化学的な融合をしてしまったわけですから、怖いものなしの存在になったのは分かるような気がします。
ロジャーが化学反応にどれだけ貢献しているかは、分からないですが、その反応にうまく乗り歌っていることだけは間違いないでしょう。 もともと私はロジャーのリストマニアやマクヴィガーのアルバムを聞いて、気に入ってフーを聞き出したくちですの、ああいうボーカルスタイルが基本的に好きなんだと思います。他の一流のバンドと比べると上手じゃないという声もよくききますけど、ロジャーの場合、一つの曲を最初から最後まで上手に、ミスもなく歌い上げるボーカルというより、つぼを決めるのに集中しているタイプと私は考えます。
もし2流のボーカリストだったらwon't get fooled againを歌えないでしょう。
あの最後のシャウトを常に決めるのは簡単なことではないと思いますよ。そしてlove reig'n on meのボーカル、いつ聞いても、声が出ない個所があっても素晴らしいパーフォーマンスだと思います。曲の重要な部分は驚くほど上手に歌っています。
それとピートの曲はボーカルフレンドリーでないので、ロジャーの編み出した歌唱法があれだったのかもしれません。ボーカルフレンドリーでないという意味はフーの曲はボーカリストにとって、歌いやすくつくられていないという意味です。
最近は公演がつまりだすと、声がかれてしまい、とおりが悪いようなのでコンディションを整えて来日してもらいたいものです。