THE WHO 来日までの COUNT DOWN 39日 ザ・フー

ワイト島でのコンサートも無事、終わったようですね。島内でのネット事情がよくないため、オフィシャルサイトが更新されていないので、詳しい情報が伝わってきませんが、彼らのことですから観衆を十分満足させるくらいの演奏をしたに違いありません。後はいよいよ日本公演を迎えるだけになりました。
今回のライブに関してよく聞く、ネガティブなコメントは「史上最強のリズム隊がいなくなった今、フーをわざわざ聞きに行く価値があるだろうか?」とういうことではないでしょうか。
最終的には、その回答はそれぞれのコンサートに行った人が決めることですが、私はもちろん価値があると思っています。
2000年以降のフーのライブは「ザ・フー ショー」ではなく、「ピート・タウンゼントショー」ではないかと思っているからです。
この人は本当にライブが上手だと思います。ライブが上手というのはライブでギターをうまく弾くとか、ボーカルがうまいというだけではなく、ライブでどんなことをすれば効果的とか他のメンバーとどうコンタクトをとればいいとか本能的に知っているということなんです。エキサイティングに演奏しているピート同時に、ライブの全体像を冷静にみながらまるで指揮者のようにプレイヤーと観衆を操っていくもう一人のピートが存在しているように思えるのです。
ソロのライブでも特に、Deep end liveはその点顕著に表れていると思います。
またエレクトリックギターをほとんど弾かなかった89年のツアーでもコンサート全体をコントロールしているのは、やはりピートだと思います。唯一、コントロールを完全にできなかったのは、キースムーンだけだったのでしょう。
そこがキース在籍時代のフーの魅力の根源でしょう。ただその時代は26年前に終わりをつげています。その後活動を続けたフーの演奏をレベルを継続するのにはピートへの負担が大きくなりすぎたのが、82年に辞めてしまった一つの原因かもしれません。2000年からは当人が再びフーのライブでの活動に積極的になったのは他のメンバーの金銭的な理由以外に何かがあったはずなんですが、それを類推することは難しいですが、現時点で無理やり説明しようとするなら「ソロ活動にも正当な評価を得られず以前のような情熱を傾けることができなくなった時期があけ、耳の状態も良くなりライフハウスの完成等音楽活動を再開しようとした矢先、他のメンバーからの誘いもあり、試しに演ってみたところ、ライブ活動に新たな発見と価値を見出すことができ新譜の発表といった本当の意味でのフー再開を視野に入れて活動をすることに以前のように消極的ではなくなった。」ということでしょうか。
最初の問い掛け戻りますが、今回のライブに関してよく聞く、ネガティブなコメント「史上最強のリズム隊がいなくなった今、フーをわざわざ聞きに行く価値があるだろうか?」についてですがフーのライブを真の意味でコントロールしていたのは、ピート・タウンゼントであり、25年ぶり位でここ数年やる気を見せてくれている。一時期は耳の状態が悪くライブ活動もできない状態で完全に復調しているようである。既に2人のオリジナルメンバーは他界しているがザック他サポートメンバーは、フーの演奏を再現するのに十分な技能を備えている。もちろんRoger Daltreyも健在である。
このように考えると、もしキース在籍時のフーしか興味のない人なら仕方がないが、その後最高演奏をしていたと思われる1979年に来ていれば、見に行く人であれば、今回は必ず行くべきだと考えます。その当時と変わらない演奏をできる状態であるから。
ただ私の唯一の不安はJohnの不在です。2002年ライブを実際に見ていないだけに、それがどれほど影響があるか想像がつかない点です。