The Who vs Other Rock Legends 12m 1R Match

スーパーボウル史上9アクト目にあたるフーのソロアーティストによるハーフタイム・ショーは少なくともこの番組において最も重要な又はほぼすべての市場であるアメリカにおいては、映像と音声は完全にシンクロされたものが放映され、無事終了しました。
1日経って昨日のパーフォーマンスをもう一度振り返りたいのですが、なかなか判断が難しいですね。インターネット上でもMixed Review と表現しているサイトもあります。ピンボール、シーミーフィールミーがあわせて1分20秒しかありませんでしたので、実質的にCSI3曲のメドレー形式になっていました。
前8アクトと今回の大きな違いは2点です。最後のサンキューを除いて全くMCが無かったこと。12分の連続メドレーでした。サクラの観客がフィールドにいなかったこと。これは比較する上では大きな印象の違いにつながります。その代わりステージを取り囲んだ電飾のワイアーが曲にあわせて色々な形を作ったり、ワイアーの間から花火、レーザーが次々と繰り出され、ステージの展開そのものは無いものの、テレビ画面上に曲のイメージに合わせたイメージを次から次へと浮かべあがらせる手法の演出でした。これまで視覚イメージのこれほど大胆な演出は無かったのではないでしょうか。映像によっては出来が良すぎて、本物のステージではなくてCGじゃないかと錯覚させるものもありました。CGの中で演奏しているバンド、つまり画面がMTV化してしまったためライブ感が欠如してしまい、バンドが観る人によっては滑稽に写ってしまいました。
ロジャーは事前にツアーを行っていたこともあり、好レビューも多く見かけます。「ロジャーとバンドはよくやった」「ロジャーは65歳にしては若い」等、ツアーを敢行した甲斐がありました。しかしもう一人のサバイバルメンバー、ピートについては残念ながら、調整不足のようでした。ライブから1年遠ざかり、記者会見ライブと同様のたどたどしいスタートは、やはりマイナス点。書きたくなかったけど太りすぎでした。ファンだったら皆が知っているように本当は現役バリバリなのに、映像的には伝説のロックバンドの成れの果てかのように写ってしまったのが悔しくて仕方がありません。
もう少しライブ感のあるステージを準備したとしても今回のピートのコンディションとスロースターターであること、元の曲自体が長すぎて、わずか12分のつぎはぎ構成ではフルコンサートの感動の再現は、元々が困難だった。(少なくともサウンドは問題なかったはず。)これまでのアクトがよくあれだけのライブがわずか12分間で、できたものだと感心するばかりです。