The Who vs Other Rock Legends 12m 1R Match

スーパーボウル関連では現地時間2月4日15時にPress Conference が開かれ、それにロジャー・ダルトリーピート・タウンゼントも出席しました。日本時間では2月5日午前5時でしょうか。
これの感想は明日以降、書きますので、今日は重い腰をあげて、これまでまとめていなかった2008年来日ツアーを以前のランキングに組み込む作業をすることにしました。
但し、これまで体験した全12回のライブを1位〜12位まで決めるのは困難な作業のため、ライブを★の数で5ランクに分けました。同ランク内のライブについては順位を解消しました。
★★★★★(最高ランク)
2008年11月17日 武道館1日目
この日はギター、ボーカル、ベース、ドラム、キーボードすべての音が決して突出(12公演中、ロジャーのベストパーフォーマンス)することなく、早い時間帯に一丸となり、最後までフーのケミストリーを見せつけた、名演でした。個人的には同じ年の他の4公演とは一線を画する、別格の出来。1年以上経った今でも、2008年公演といえばまず11月17日武道館公演のことを思い出します。同じ5Starの2004年公演との比較でも負けていない、まだ上のレベルかもしれないと、まるでフークレージーのように繰り返し自問自答しているほどです。
2004年7月25日 大阪ドーム
テンションの高い演奏と、ドームとはいえ室内の音響、照明上の利点、何処へ行き着く先も分からないほどの、ピートの強烈なアドリブとバンド演奏、ロック史上フーだけが持つ一面を見ることができた大阪ドームに行った人は本当にラッキーだったと思います。前日の横浜のようにギターぶち壊しが見られなかったことくらい、些細なことですよ。
2004年7月24日 横浜国際競技場
このコンサートとダラスとどちらを上位に選ぶか大変悩みました。ジョンの5:15中のベースソロそれに途中から加わってきたピートのギターのかっこよさ。Who Are Youの名演。コンサート最後のMy Generationでジャムの後、ピートがギターを爪弾いてそのまま大げさにきめず日経新聞流に表現すると「さらりとステージを去った」時の感動。それを何故横浜での公演が上回ることができるのか。
それは一言でいうと、「サウンドがタイトあり、すべての楽曲が強烈で、存在感に満ちた神がかり的な演奏であった」ということでしょう。仮にそれが日本でなく、外国で見たコンサートであったとしても、印象は変わらないと思います。
★★★★
2000年8月27日 ダラス reunion arena
 ラビットを加えた、5人編成のライブで2000年tourの中で特筆されているわけではないが、室内での音響のよさとピートのクールなギタープレイが光っていたコンサートでした。
★★★
2008年11月13日 大阪城ホール
記念すべき日本単独初公演1日目。とにかくピートがロジャーをステージの隅に追い出すほど、張り切って演奏していたのが印象的。確かにロジャーは本調子でない上に、PAの関係か声が埋もれている箇所も気になりました。それでも良い意味でラフなサウンドがとてつもないほどのスケールで再現されていた。
2008年11月14日 横浜アリーナ
元々2008年だけのランキングでは横浜アリーナは3位で大阪城ホールは2位でした。総合的な演奏評価ではおそらく横浜アリーナを上に推す人が多いと思います。ピートが好調を維持している上に、ロジャーの声が復調してきました。マイ・ジェネレーションのアドリブも全公演の中で最高の出来でした。音響も良い会場なので、総合評価かその分高くなります。バンドのレベルの高さを証明した公演。もし17日武道館が並みであったら、横浜を1番に推す人が多数でたのではないでしょうか。
2000年8月29日 ヒューストン Woodlands Pavillion 
2000年に2回見るうちの1回のコンサートは野外劇場で見たいと思いこのコンサートを選択。始終熱狂的なライブでした。あれだけMCでご機嫌に喋っていたピートがアンコール終了後、何も言わずさっさと帰っていたのがまた印象的でした。
★★
2008年11月16日 さいたまSA
17日の武道館公演の次に頻繁に思い出すのがこのさいたまSA公演です。ピートは決して悪い演奏ではなかったが、2008年他4公演と比べて、アドリブではなく、ベーシックなプレイに徹底した。全体的にまとまりのあるライブにはなったが、逆に面白味、緊張感に欠けるライブになってしまったのが、残念。日曜日17時開始ということで、(ロジャー、ピートは知る由もなかったでしょうが)平日仕事で忙しいファンや地方に住むファンが来日ツアーで1度だけのライブ(人によっては人生初の)を楽しみに大勢集まったのに、できれば大阪、横浜レベルのものが欲しかったところ。ただ参加した方のコメントを聞いたり、ブログを見ると満足した人が多かったのには救われます。
2008年11月19日 武道館2日目
現時点で最後の日本公演になる。成功に終わった来日公演ラストを飾る最高の雰囲気。バンドもファンもこの特別な空間を共有し、別れを惜しみながら終了しました。バンドの状態は前々日の武道館1日目と変わらないくらいテンションは高かったが、ロジャーが17日完全燃焼したのが響いたのか(喉が単独来日公演中最悪のコンディション)、残念ながらバンドは一丸とならなかった。個人的にはセットリストが17日と全く一緒だったのも期待はずれでした。どうしても17日のライブと比べてしまうため、辛口になってしまいますが、インターネット上で見る20日のみ参戦した方の評価は総じて高いのが特徴。
2006年9月19日 ニューヨーク MSG
前日のMSGよりは、はるかに迫力のある演奏、観客も熱狂的、前日冷静に聞いていた新曲も胸に響いてくるほど。ピートとしては最高の演奏の一つではなかったもののロジャーはその後の不調の原因になったのではないかというほどの熱唱を聞かせ、See Me Feel Meではザックが完璧なエンディングをみせた。それでも前日のライブで感じさせた歯車の微妙なズレを元に戻すことはできなかったのは、単にPAの問題だけで片付けることはできなかった。
1997年5月18日 ロンドン Wembley Arena 
Quadrophenia tour,初めて行った海外でのライブでした。ピートもエレクトリックギターは少ししか弾かないし、曲間にビデオが頻繁に挿入されコンサートの自然な盛り上がりが残念ながら疎外されていました。それでも大編成バンドで大音響にもかかわらず、ものすごくクリアなサウンド。あれだけの音は他には聞いたことがありませんでした。ジョンのベースソロも聞けたし、Quadのすべての曲をライブで聞くことができただけでも大満足でした。

2006年9月18日 ニューヨーク MSG
2004年7月に大阪ドームで見て以来、2年振りのザ・フーのライブ。メンバーも全く同じであり、違ったのはフェスでないフルコンサートであることと、新譜から11曲が演奏されたことだけ。新譜からの演奏が多く、乗りにくかったことを差し引いても、どう考えてもPAは十分でなく、観客もクラシックには大いに盛り上がるものの、新譜には反応は少なくNY・MSGに期待したものとは違いました。個々のメンバーのパーフォマンスに不満はないものの、何故かケミストリーは欠如していて、他のバンドの良い出来のショー以上のものを見出すのは困難でした。