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去年1月に最後のブログを記してから全く新しいコメントを載せずに1年以上経過してしまいました。ブログは更新されませんでしたが、その間フーの活動は休止状態ではなく、オセアニアツアー、Quadropheniaのミュージカル、ロジャーの北米ツアーとフーダイアリーとしては当然、何かコメントを残すべきでした。しかし情けないことに報道されている以外の特筆すべきことも思いつくことができませんでした。また2008年単独来日公演の中で武道館公演実現という、日本人のファンにとっては、実現するはずがないことが現実に起きたことによって、このバンドは来日していない最後の大物から来日ミュージシャンの一員になったことに対し、ベルリンの壁崩壊は言い過ぎかもしれませんが、その大変貌に私自身いまだ適応できていないのが現状です。
しかし2月はファンにとってあのイベントがやってきます。つまり、スーパーボウル ハーフタイムショーにフーがようやく登場するのです。これについてはスルーとういうわけにはいきませんので、日本時間2月8日の当日と感想を含めて、しばらくダイアリーを再開したいと思います。いつものように個人的見解に満ちたブログになりますが、ご容赦ください。
2月のNFLスーパーボウルのハーフタイムショーについては特に新しいニュースでなく正式発表は去年の11月になりますが、直前に迫ってきています。過去のハーフタイムショーで主なものを取り上げると マイケル・ジャクソン ジャネット・ジャクソン U2 ローリング・ストーンズ ポール・マッカートニー トム・ペティ プリンス ブルース・スプリングスティーンと最近はロックレジェンドが毎年登場していますので、フーはいつ登場してもおかしくない状態でした。マイケル・ジャクソンの頃は昼間のショーでしたがいつの頃からか、夜間に変更になり、その分だけ花火や照明等の演出効果が派手になってきています。
当然のことながらフーの素晴らしいパーフォーマンスを期待したいところですが、まずはYoutube等での過去のものを視聴してみました。
マイケル・ジャクソン1993年
突然の他界もあり、再注目されているようで一般的には最近ではハーフタイムショーといえばマイケル・ジャクソンかあの胸のはみ出しで話題になったジャネット・ジャクソンのものが有名です。マイケルについては視聴率が本編よりも高かったとか聞いていますが、元々このような音楽は苦手意識が強く、今回頑張って視聴してみましたが、3分と持たず、強制終了いたしました。80年代に洪水のように聞かされたことによる今も残る拒否反応は未だにリセットされていないことに気づきました。
U2 2002年
2002年に9.11トリビュートとして演奏されたものです。U2とフーはお互いに認め合っている仲で私も特にデビュー当時は聞いていました。初来日公演もチケット入手寸前だったほどでした。しかしいつの間にかニューアルバムが出ても聞かないようになりました。最近Youtubeでフルコンサートが配信された際も同じでしたが、今回のハーフタイムショーも5分で断念してしまいました。メジャーすぎることの抵抗感か完全なボーカル主導バンドへの抵抗感か、理由は分かりません?
ローリング・ストーンズ 2006年
大観衆を相手に派手な舞台で派手な演出とパーフォーマンス。誰もが知っている曲で極上のロックンロールを演奏できるバンドはローリング・ストーンズを差し置いて、他には無いと納得させるほどの圧巻のパーフォーマンス。演奏の良し悪しまではYoutubeでは分かりませんが、ミック・ジャガーが豪華セットの通路を走り抜け、別の場所でキース・リチャーズロン・ウッドがお決まりのギターアクションを見せたかと思うと、次の場面では全員がドラムの場所に戻り、ロックバンドであることを強調したかのような絵作りになっている。ただただ感心するばかりです。通常のコンサートでは時折、気になることのある派手すぎる演出やダンスが12分限定のこの場では全く気になりません。果たしてフーがこのレベルまでパーフォーマンスがあの場でできるかどうか、不安になるほどです。もしフーが明らかに劣るライブであったなら、ロックンロール・サーカスのリベンジと位置づけられるかもしれませんね。個人的には「シャイン・ア・ライト」よりも楽しめました。
ポール・マッカートニー 2005年
おそらくツアーと同じバンドで臨んでいるはずですが、知名度のためかバンドは別の場所で演奏し、ポールは広い競技場の中でポツンと一人で演奏するスタイル。セットは凝っているとは思いますが、ストーンズと比べると寂しげなステージ。12分しかないのにソロの曲も入っており、最後はレット・イット・ビーではなく、ヘイ・ジュードで締めくくる珍しいパターン。高音部はかなり苦しそうです。ストーンズが12分間にバンドの魅力を集約させたのに対し、こちらは消化不良の感は否めません。スタジアムライブ向きの楽曲で無いと言えばそれまでですが、ビートルズに興味はあっても、のめり込めない個人的な理由も一つのようです。
トム・ペティ 2008年
2008年登場。この年はツアー中でもありフーに期待していたのに、意外な選択との印象。演出もハート型のステージにギターのイルミネーションが動いていくという、お寒いものでした。ステージも特に凝ったものではなく、いつものステージの再現でそれを12分間に収めたというものでした。しかし、見ていて懐かしくて、楽しくてしようがなかった。ピートと違い!髪形は変わらないまま老けてしまった久しぶりに見るトム・ペティが、自分の音楽を何十年も貫いて、多くの人を後ノリの独特のライブに引き込む姿に、感動しました。フーと違い常に動向を追いかけるミュージシャンではありませんでしたが、また別ジャンルの自分好みの音楽を十分、楽しんで聴くことができました。バンドの雰囲気も最高でした。
ブルース・スプリングスティーン 2009年
2009年のライブ。最初にブルースとサックス奏者とのシャドウが写り、このために作ったデザインかと思いきや、実際に二人がポーズをとっており、それが動き出してライブが始まるという単純ですが、サプライズのあるオープニング。ブルースがポーズで持っていたギターを置いて、ライブが始まるのが気になりましたが、ヒット曲で固めた怒涛のステージ。未曾有の不景気の真っ只中ということもあり、アメリカ人に元気を与えるのに最適な選択だったのでは。MCも何を言っているのか分かりませんが、喋りすぎかと思えるほど喋っており、ストレートに盛り上げるライブスタイルは決して好みというわけではありませんが、ライブに足を運んでみたいと思わせるほどの引き込まれるステージでした。ラストの曲中ではギタリストとタイムリミットのことで、掛け合いをしている最中にアンパイアが出てきてクレームつける演出など、さすがに評判のライブだけあって、盛りあがりからいえばストーンズと同等がそれ以上のものがありました。但しボーカル以外はテープだったそうです。ステージ上にミュージシャンが多く、すべての音を拾うのが困難だったのではないかと思われます。
プリンス 2007年
時間が無く未視聴です。大雨の中のライブだったそうです。

2005年以降はすべてソロでミュージシャンが出演しています。それ以前は複数のミュージシャンが出ている年が多いです。ジャネット・ジャクソンは2004年でソロではありません。(私の個人的見解では)複数の時は大舞台に花を添える程度の受け止めてもらえるが、ソロで出場は演出だけでなく、各ミュージシャンの力量が問われる傾向が強くなります。今回のフーも当然、過去のソロで出演したミュージシャンと良し悪しを比較されることになります。しかも過去のパーフォーマンスのレベルが異常に高いものが、いくつかあるため、それと肩を並べるだけでも、そう容易ではありません。(現在視聴できた中で具体的には2006年のストーンズと2009年のブルース・スプリングスティーン)もちろん最高のライブを期待していますが、仮にこの二つには及ばないが匹敵するほどのパーフォーマンスだったとしても大成功と受け止めた方が良さそうです。
ザ・フーーがVSロック・レジェンド12分1ラウンドマッチに生き残れるかどうか、楽しみになってきました。