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ザ・フー最終公演は当初、予定にはありませんでしたが、午後5時には会場に結局、現れてしまいました。チケットもありませんでしたが、B4の一番後ろの席を、一見やさしいお兄さんから譲ってもらいました。会場にはまたドラえもんが、来ていた。結局5公演のうち、4公演に出没していたことになる。もしかすると私が知らないだけで全会場だったかもしれない。考えて見ればあの格好以外は見たことがない。もはや普通の姿が想像できません。
セットリストは武道館1日目とまったく同じです。この同じ会場で最終公演でセットリストを敢えて変えてこないところがいかにもフーらしいです。くれぐれも文句は言わないように。20曲演奏でした。
客入りは当日券があったほどですので、ソールドアウトではなかったわけですが、ほぼ満席だったと思います。いつものように7時10分ごろ登場し、17日のように客席は大声援で迎え、1曲目が始まりました。
1曲目 I Can't Explainツアー15回目(超定番)
1曲目として全く問題のない滑り出し、ピートのギターもさえていました。一方ロジャーの声はかすれ気味で、1日の休みがあったにもかかわらず、17日に頑張りすぎたのか。
2曲目(Aパート)The Seekerツアー15回目
この曲は今回は印象が薄かったです。
3曲目(Aパート)Anyway Anyhow Anywhereツアー6回目
MCも入り、二人ともとにかく上機嫌です。ロジャーも喉の回復に1日ではなく、3日必要と今日は喉が本調子でないことをコメント。(後半からは大分、回復)ピートも日本に今まで来なかったことを恥じるような発言や社交辞令等ライブ全体の中であり、大阪公演なみに饒舌。この曲に関しては、やはりロジャーの声のとおりがいまいちなのを除けば、特に欠点はなかったと思いますが、あまり自分には響かなかった。大変な意気込みと興奮で最終公演に臨んだ割には、演奏ではなく、自分に対して拍子抜けしてしまいました。
4曲目 Fragments(準定番)ツアー15回目
ロジャーの声ですが、かすれてはいるものの、声量は十分あり、決して疑問符をつけるようなボーカルではありませんでしたが、2日前の姿が目に焼きついていなければ、十分感動レベルだったとは思いますが。Fragmentsは5公演中、5回演奏された曲のひとつですが、期待していたほど毎回毎回の印象がほかの曲は日によってかなり変わるのに、それが少なかった。逆に今日のような日は安定している印象になります。
7曲目(Bパート)Relayツアー12回目
17日はこの曲あたりから、バンドマジックがおきました。(私の見方では)今日はそれは起こらず、非常にパワフルな演奏(それだけでも大変なことですが)以上のものはありませんでした。
8曲目(Bパート)Sister Disco ツアー15回目
この曲も北米ツアーを含めて全公演で演奏されました。結局、北米で全公演、演奏されたGetting In Tuneは1回も演奏されず。全く理由が思いつきません。大小の音塊攻撃が特徴のこの曲ですが、それがうまく再現されなかったのような記憶があります。ザックも絶好調時の演奏とはやはり違ったのでは。
9曲目 Baba O'reily(超定番)ツアー15回目
このような曲のパワー全開パートは申し分ありませんでした。しかしながら音が塊として、出るべきところのメリハリは少し弱かった。17日はただメリハリがあっただけでなく、音そのものが有機体であるかのようでした、変な表現ですが。
10曲目(ピートソロ準定番)Eminence Front15回目
ロジャーの声が前半、完璧でなかっただけに、ピートの声がなんて鋭く、力強いのかを感じさせる皮肉な結果になりました。
11曲目(Cパート)5:15 ツアー15回目
この辺りから感じ出したのが音は十分なほどでているが、良く聞くと、どうも音響が悪い。これまでの大阪城ホール横浜アリーナさいたまSAで聞いたクリアなサウンドと比べると確かに単純な音だ。これが悪い音響というわけではないのでしょうが、これまでのホールの音響が良すぎたのかもしれません。
12曲目 Love Reign Over Me(仮準定番曲)ツアー15回目
ロジャーもピートも全力。後半はロジャーの声も安定してきました。
13曲目 Won't Get Fooled Again(超定番)ツアー15回目
14曲目 My Generation(超定番)ツアー15回目
13曲目も14曲目もすばらしい演奏、シャウト、アリーナ部分の客席の盛り上がりは一部派手に暴れている外国人がいたこともあり、17日以上だったのでは。
15曲目 The Naked Eye ツアー5回目
17日これなかった観客の方もまた演奏してくれた聞くことができましたので、一安心しました。これ以外に一曲Dパート(アンコールの最初)でキッズアーオーライトを演奏するだけでも、最終公演の特別感が味わえたのですが、あまりそういう考え方をしないのでしょうね。彼らは。
<アンコール>
16〜19曲目 トミー・メドレー(準定番)ツアー15回目
(Pinball Wizard,Amazing Journey,Sparks,See Me Feel Me)
ラストいうこともあり、See Me Feel Meのエンディングは派手に決めてくれました。もうこのころになるあと○曲ですべてが終了という感慨だけになりました。
20曲目 Tea & Theatre(準定番)ツアー15回目
そしてラストを静かに迎え、ピートもロジャーも大満足の様子、ピートもピックの束を客席にこれはYENだと冗談を言って、放り投げるサービス。私を含む観客も最大の賛辞で彼らとの最後を惜しんでいました。私自身は最後までライブに完全な意味での参加が残念ながらできませんでしたが、特に後半のパワフルな演奏はほとんどの観客に忘れられない感動を与え、5公演とおして、それぞれ違った面を見せてくれ、すべてある一定水準のものばかりだったことに、日本公演が大成功に終わったと確信を持つことができました。そしてこの公演中、様々な場所で、出会ったフーファンの皆さんが思い出に最高の味付けをしてくれました。最終公演に予定外の参加をして、やっぱり正解でした。意外にも湿っぽくない彼らとのお別れでしたが、Mr.ピート・タウンゼント、Mr.ロジャー・ダルトリー、また会えることが果たしてあるのかどうか分かりませんが、6月に胆をなした大騒動はこれで、完全にフィナーレを迎えました。