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大阪、横浜の公演が終了して、今日はバンドも休養日です。2回を終えての一言での印象は「当初持っていた不安は完全に吹き飛んで、果たして2公演の素晴らしいライブの最高のパーフォーマンスを残り3公演で超えるかどうか、これまで見せなかった凄みを見せるかどうか」に焦点は絞られてきました。今日は私は横浜から東京へ移動し、特に予定はなく、バンド同様オフになります。夜はライブアットキルバーンのレイトショーを見に行くつもりです。
このダイアリーでは2公演分の即席レビューは終えましたので、その検証を行いたいと思います。
1 19曲演奏について
直前北米10公演がすべて20曲以上演奏で、22曲演奏が1回、21曲演奏が3回あったのに、日本では何故かどちとも19曲演奏でした。Getting In Tuneが実質的には省かれています。大阪は初日で無理やり納得、自分にさせましたが、横浜も同じとは。理由はまったく分かりません。但し以前のダイアリーでも書いたように、18曲だと不満になりますが、19曲パターンというのは今のフーのフルセットリストとしては普通の曲数なので、偶然過去10回が多かったわけなので、特に問題はないという見方もできます。ただ1回はGetting In Tuneを演奏してもらいたいものです。Magic Busもついでにお願いします。追加でネイキッド・アイとQuadropheniaからのacoustic versionも。
16時前には東京の滞在ホテルについたものの、ホテル側のネットトラブルで18時にようやくつながりましたので、今から続きを書いていきます。
2 観客のノリについて
他のブログでもコメントがある通り、確かにノリは良くありません。それでも大阪より横浜の方が良かったです。あのロックオデッセイの横浜会場の多数の応援隊はどこに消えたかという感じです。ただ周りを見回すと、この人が本当にフーのファンか疑うほど高齢の方も多数みえており、おそらくオデッセイの時は夏場、屋外ということで見送った方々ではないでしょうか。それでもみんなそれぞれの方法でライブを楽しんでおり、オデッセイの時のように途中で退場するような人はいません。全体の反応という点ではいまいちかもしれませんが、これも歴史の長いバンドのライブの側面かもしれません。あの応援隊は、おそらく集中して武道館公演のために自宅で応援練習中なのでしょう。
3 ピートのギターソロについて
2公演ともフーアーユーや愛の支配、Anyway Anyhow Anywhere等で披露され、曲を次のレベルに引き上げてくれるギターソロ。これが少なくとも私の見方では、完璧に決まった演奏がありません。但しパワーコードは健在です。このギターソロが完璧でない→ピート不調なのかどうかということです。色々考えましたが、やはりそれは違うとの結論でした。本当に不調だったらこれまで何十種類も生み出してきたリフをまた演奏すればいい話です。すべて完全なアドリブで臨んでいます、そして完璧にならない。よく言えば純粋なアドリブ、悪く言えばぶっつけ本番です。あきらかにアドリブのちょっとした練習やイメージトレーニングはしていないですね。そのときに何を思いつき、何をできるか、瞬間瞬間で判断しているようです。やはり調子のいい証拠ではないでしょうか。残された3公演では、まだ向上してくるはずです。
4 ギタートラブル、イヤホントラブルについて
ネット上ではトラブルがあり、大変だったのではと心配のコメントがありますが、フーの場合はこのくらい普通です。横浜ではイヤホンをもぎ取っていましたが、大阪でなかったのが不思議なくらいの最近ではよくあることです。ただ偶然とはいえ、トミーメドレーのハイライト部分でギター交換があったのは残念でした。ピートも曲の途中でギターを変えるのは当たり前で、ピートのギターテクニシャンのアランローガンなど、休む暇もありません。あれだけ怒鳴られてもライブには必ずといって同行していますので、信頼されているのでしょうか、パワハラで訴えられたら完全にピート負けそうですね。
5 ライブ映像スクリーンについて
日本では絶対にあると確信していたら、大阪で無く、東京では大丈夫とまただめ。もう後の公演でも望みなしなので、行かれる方で前方のシート以外の方はオペラグラスを持参したほうが良さそうです。
6 エミネンスフロント
新曲は反応が少ないのは仕方がありませんが、この曲の発表は26年前、アメリカでライブがあるときは大評判の曲です。アメリカで演奏されたときの騒ぎ方も異常なものがありますが、日本では大阪、横浜の両会場とも全く反応なしでした。この辺り、フーの音楽が日本でどれだけ浸透していなかったかを実感する瞬間でした。
7 これからのセットリスト
大阪のセットリストは直前のLAを踏襲したものでしたが、横浜でAnyway Anyhow Anywhereが演奏されたり、RelayがBパートで演奏、そして北米で9回演奏されたReal Good Looking Boyがオミットと少しですが変化がありました。無法の世界も本編ラストに戻しましたし、少なくともあと3公演を固定セットリストでいくつもりの意思は感じられますので、完全固定リストではないかと思いますが、過剰な期待は10か条の通り禁物です。
8 生ロジャー、生ピート
ロジャーは普段、ビデオで見るように気さくな人、但しサインは最初する気は無かったようですが。新幹線の中でもスタッフとふざけて、楽しんでいました。ピートはサングラスで40分後登場(生ピート、かっこよすぎました)最初はサインなんかしてくれるような雰囲気ではありませんが、意外にも集まったファンのほとんどにサインをしてくれました。係りの人も最初からホームでサインをするから、こっちに並ぶようにと言っていましたので、最初からそのつもりでいたようです。一人だけ5時着の新幹線でリハーサルも間に合わないような気がしましたが。今から考えると取材でしょうか。詳細は分かりません。ザック、ピノ、サイモン(サイモンからサインもらいました)も間近で見ることが出来ました。ザックもファンに親切で、大変好感が持てました。今日を含めてオフが今回は2日ありますので、日本滞在をそれなりに楽しんで帰ってもらいたいものです。それとピートにレイチェル(ピートのGF)が同行していませんでしたが??
とにかくバンド全体がスタッフも含め、リラックスしており、日本ツアーを楽しんでいる雰囲気がありました。
9 ネット上の評価について
当然のことながら、好評のコメントが圧倒的に多いです。一部のみ疑問符をつけているものがありますが、これだけのライブが出来るバンドが他にいるかというほどのレベルを2回とも達成していると個人的には思いますよ。練習どおりの演奏をピートが全くといってしない人なので他のメンバーも含めてそれについていけるかどうかの微妙な演奏を不安定ととるか面白みととれるかどうかが、好みの分岐点ではあると思います。
10 グッズ販売について
横浜公演では終演後も、長い行列で、これが本当にあのフーのコンサートかというような状態でした。まるでマドンナのコンサートのようでした。私はまだ1点も購入していません。まぁキーホルダーは狙っていますが、あの行列に並ぼうという意欲がまだわいてきません。明日はさいたまSA公演ですが、グッズ購入考えている方は早く会場に行くか、行列待ちを覚悟したほうがよさそうです。
(番外編)
ライブ・アット・キルバーンを渋谷で見てまいりました。小さい規模ながら映画館でフーのライブとはまるでNYにいるようですね。DVDでも近く発売されますので、詳しいことは書きませんが、これは予想以上に面白かったです。これは評論家のデイブ・マシューから最悪のパーフォーマンスとこき下ろされたときのライブです。ライブアットリーズのような鉄壁パーフォーマンスでないことは確かですが、これはこれで間違いなくフーのライブでした。画面も大きかったせいか、ライブを追体験するような気分にさせてくれました。私はキースだけが最悪だったのかと思っていましたが、ロジャーもピートも負けていません。しかしながらMy Wife等半分以上の曲はは強烈です。この当時のパーフォーマンスがどのように行われたていたのか、楽しんで見ることが出来ました。オフィシャルを中心にライブ映像はそれなりに抑えているつもりでしたが、70年代後半キース時代のライブは私の頭の中のフーのイメージとは違うものを多数感じ、かなり感動というか、発見をしてしまいました。発売されたらファンはマストアイテムです。エンターテイメント+映像アーカイブとしての両方の価値があります。
キース見ていて楽しいし、爆発するシーンも多々、ピートのジャンプも股開きジャンプ連発、体を折りながらひざを曲げて飛ぶジャンプなどこれでよく着地できるのかと不思議なほどです。15曲64分とありますが、今concert guideと照合したところ、この日の演奏は15曲ですので、すべて収録されていることになります。普通なら何故ここを削除しなかったのかとか修正しなかったのかという部分もそのまま入っていることはそれで頷けました。まさにライブ追体験です。ピートは大阪のMy Generationのあとのように切れているし、アドリブも方向性全くなく、気の向くまま、ロジャーもピートに上手にあわせてコーラスを重ねていくところなど、昨日横浜アリーナのMy Generationを思い出しました。しかしこのライブではもう一人のあわす男、ジョンがいたのがやはり大きな違いか。My Generationのベースソロは明日埼玉があるというときに聞くべきではなかったもしれません。
人にはDVDキッズアーオーライトは封印せよといいながら、自分は渋谷でライブアットキルバーンですから、このことのクレームとあまり書かないと断りながら、書きすぎたことに関しては、非難を甘んじてお受けいたします。