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フーのファンだと当然のようにハードロックやクラシックロックファンとみなされ、ツェッペリンストーンズについて話しかけられて困ることがあります。ストーンズはまだしもツェッペリンとなるといくつかアルバムも聴いたし、映画も観たし、それでも全く受け付けませんでした。ツェッペリンは超ビッグネームでバンドメンバーもフーと比べて不思議な高級感があるし、どのアルバムを聴いてもフーと違い一様に音質が素晴らしい。クラシックロックで言えばビートルズストーンズキンクスも大ファンではないいものの、良さは感じますが、ツェッペリンだけは前述の好印象だけで、それ以上のものは感じたことはありません。もうひとつの特に日本で有名だったバンド、Deep Purpleなどは好印象がないどころか、少し音を聴いただけで生理的に拒否反応を起こすほどです。
フーは多面的なバンドであって、一言でバンドを表現することは不可能ですが、それでも「ハードロックバンドでない」という表現には大多数が否定的だと思います。ブログでフーのことしか書かないので、それ以外は全く聴かない人間と考えている人もいるかもしれませんが、普段はスカパー、スターデジオ100でJポップと演歌・メタル以外は何でも聴きます。ロック系で強いて他にフェイバリットをあげるとすれば、ニュー・オーダーとアズテック・カメラになります。これらのバンドとフーとつながりは、さずかに皆無でしょう。
実はフーの中でもハードロック的側面が特に強く出た曲は今でも苦手意識があります。70年ワイト島ライブHeaven and HellやWaterの演奏は評価も高いようですが、私には何度聞いても一見フーに似た知らないバンドが演奏しているようにしか映りません。ライブアットリーズもそういった意味での苦手意識のある曲がいくつかあり特にShakin' All Overは最初に聞いたときは、フーもこんなヘビーな曲を演奏するのかとがっかりしたのを覚えています、今は慣れてきて、楽しんで聞いていますが。10分以上の長尺バージョンのMy Generationもアドリブ部分も以前は、退屈で仕方がありませんでした。
こういうタイプはファンにならないのが普通だと思いますが、何故かなってしまった。特異ケースだと考えていましたが、ネットでフーに関するコメントを見ると似たようなことを書いている人が時々いるのに気づきました。2chでフーズラスト>ライブアットリーズやライブイントロント>ワイト島1970などど発言すると袋叩きにあうのは間違いありませんが長年の自分の考えは変えようが無く、今に至っています。
ポップな側面やひとくくりにロックンロールで片付けることもできますが、あのギネスに名を残すほどの豪快なサウンドの洪水はそれだけでは説明しがたいです。特にライブに関しては。ハードロック以外の豪快なロックと言えば、あれしかありません。つまりパンクです。実はハードロックについてはあれだけ抵抗をおぼえたのが、パンクに関してはあっさり、なじんで聞くことが出来ていました。あのノイジーサウンドも。ギターの演奏スタイルに決定的な違いがあることに要因があるわけですが、パンクとハードロックの違いを細かく分析するほどの知識は持ち合わせていません。ただ、私のような人間がいるということはフーにハードロックとパンク的側面が両方あり、どちらの側面の嗜好を強く持つかによって、好みが微妙に分かれるのではというのが現在の私の見解です。私が選んでいる超定番曲は両派からの支持曲といってよいでしょう。それでもパンクなフーの曲はどれかということになると、全く思いつきません。Substituteはよくパンクバンドからカバーされていましたが。パンク的側面というより、パンクロックと共有する面を持つフーのロックスピリットと呼ぶべきかもしれません。
私のようなハードロック苦手のザ・フーファンの方も1人だけじゃないはずでので、目前と迫ってきたライブへは自信を持って出かけましょう。