THE WHO “Rock’s Outer Limits” ザ・フー

8月23日のピートのダイアリーの中でピートは必死にレコーディングの遅延について弁解しています。このブログでは何度もこのことを取り上げてきましたが、世界中のファンからの私のようなニューアルバムに対するプレッシャーに耐えているピートの姿が浮かび、読んでいるとかわいそうなくらいでした。ダイアリーの概略ですが、100個の原曲(egg)から10個ピートが選び、その中からロジャーが4曲没にして、レコーディングした後残るのが更に2曲のみになるらしい。例えの数字が途中から変ってきたりするので大変分かりにくいが、15曲を完成するためには750のeggを作曲なければならないらしい。更に1個のデモを作るのに500ボンドかかり、4日間要するらしい。1996年にその前10年間に書き溜めた曲が1400あり、それをすべてデモにするには70万ポンドかかるという。更に1曲につき4日かかるのですべてを終えるに15年かかると書いてある。96年から約10年なので、後5年はかかる計算らしい。10年間デモを創り続けたわけではないと思いますが、それだけアルバム1枚仕上げるのは、簡単なことではないと言いたいのでしょう。もうひとつの遅延の要因はきっぱりと「創作意欲の低下」ではないそうです。自分が選んだ曲がロジャーから没にされることに耐えられないそうです。でも最後はそのことには最近、大分耐えられるようになったそうで、ロジャーのことも好きなのでこれから一生懸命作曲活動に専念するつもりだと結んでいます。結局何が言いたいのかよく理解できませんでしたが、これだけ時間も金もかかり、わけの分からない理由で没にされたりしてストレスの多いレコーディング活動について、安易にファンから「ピート何してんだよ。早くしろ!」と言われたくないのでしょう。ファンの立場から言えば、アルバムを発表して、今年の夏ツアーを行うと発表したのは他でもないピート本人だったわけですが、そのことはすっかり忘れているらしい。それでもこれだけ必死に説明されるともう気の毒なので今後はなるだけ、この話題には触れないよう努めることにします。ネタはいくらでもあると強調しているので余計な心配かもしれませんが、レコーディングを題材に1曲作ったら面白いかもしれません。決めのフレーズはピートのダイアリーから引用して、”Before I drop dead” で。
今回のダイアリーも長文ですべてをコメントできませんが、日本公演のことが触れられており、Rachelの勧めがなければ日本公演はなかったとの記述は、何故40年目にして幻の公演が実現したかの理由の一端(またはすべて理由)を知ることができ、収穫でした。