THE WHO “Rock’s Outer Limits” ザ・フー

リストマニアでのロジャー・ダルトリーとの出会いから4年後、フーのアルバムをようやく聞くようになりました。最初に買ったのは確かベスト版"the story of the who"でした。
その後短期間にwho's next, Leeds,who are you,empty glassと購入していきました。フーついて調べたり、聞いたりするほどPete Townshendへの興味が沸いてくるようになりました。
最初はレコードを聞いても派手なギターを弾くわけでもないし、歌っている箇所もはっきりわからないのに、映像を見る前までに自分が興味を持つ人物のイメージが出来上がってしまうほどでした。
今にして思うと、あまりに期待しすぎていたようにも思えます。自分の代わりに活躍してくれる人間を探していたのかもしれません。フーに関しても同じように音楽や映像を聴いての印象と平行して自分で作り上げた理想的なイメージも同様に膨らんでいき、その自分が作り上げたフィルターを通してしか見ることができないようにいつのまにかなってしまったようです。つまりロックファン特有の排他的な音楽志向を形成していきました。
その代わり、ひとつの曲やパーフォーマンスに対して感じる霊感は並大抵のものではなかったと思います。
自称、日本で一番のフーのファンは、そのフィルターを通してピート・タウンゼントによるカウンセリングを受けるかのように、曲を聞いていました。どれだけの影響を受けたかははかり知れないほどですが、その影響がもたらしたものは小さすぎて、またはかり知れないほどであったのが皮肉な結末でしたが、そのことについては、フーに責任があるわけでなく、個人的な問題とわりきって考えるようにしています。