THE WHO “Rock’s Outer Limits” ザ・フー

ラビットのHPでは、フーはまもなくレコーディングに入ると10日くらい前のダイアリーで書いてありましたが、現在のところそれ以上の情報は入ってきていません。8月上旬にツアーが終わり、休養も十分取ったはずなのでそのつもりがあれば、取り掛かってもらいのですが。新作の話はベガスジョブ(1999年)の頃から5年越しの話なので、数ヶ月遅れても大勢に影響はないと思いますが、勝手に決め付けている来年夏の日本公演のスケジュールには影響がないようにしてもらいたい。とにかくあの人の考えていることは、一般人には計り知れないものがあるので、最終的にはその気になるか、重い腰をあげてくれるかにかかっているでしょう。ライブ活動やギターの演奏には、ここまで精力的に行っていたのはいつ頃の話か分からなくなるくらい熱意を注いでおり、しかも演奏は恐ろしいほど上達している。あまりやる気を感じない、アコースティックギターしか弾かない時代を見てきたものとしては、未だにその変化が信じられないほどです。(その時代も自分にとっては、やる気のない発言とステージに立ってからの乗りのギャップがまた気に入っていましたが)
音楽活動に関して、あの人であるピート・タウンゼントコクーン状態から抜け出せずにいるのがレコーディングです。96年に発表したソロ"サイコデリリクト"のセールスの不振からレコーディングアーティストからの引退を発表して以来、フーの新曲2曲を除いては、珍しく発言したことを実践している。確かに"サイコデリリクト"は、アクターと共に上演したビデオを見ると感動的である反面、アルバムは他のピートの作品にある緻密さや計算されたサウンドと高揚感に欠けている印象は否めない。それでも辞めることはなかったと私は思っています。才能の枯渇か単なる気まぐれか分かりませんが、おそらく後者が原因であると思われます。
新規のレコーディングに関しては、抵抗があるような発言を最近でもしているし、回りも何がはっきりした原因なのか計り知れない部分があるので、仮に開始したとしても仕上がるかどうか、最後まで分からないでしょう。結局はレコーディングに以前のように情熱を注げるかどうかいうことでしょう。それが可能であれば、フー最後の2枚のアルバムを軽く越える作品を発表できるのは間違いないでしょう。またライブでの情熱と良い作品を作ることは全く別物であることをピートが一番認識していることが、これまでの発言に繋がっているのだと思います。