THE WHO "Rock's Outer Limits" ザ・フー

曲目毎の簡単なメモ書き程度の感想(前日の続き)
(セットリストも全く同じなので横浜、大阪一緒にコメントします。)
5.15
Love Reign O'er Me
横浜ではピート、Quadrophenia, Quadropheniaを連呼していましたね。おそらくあれは日本でQuadropheniaの人気が高いと誰かから聞き、それを言うと強い反応があると思っていたのでしょう。"Two songs from よんじゅうじんかく"といえば絶対うけたと思うんですが。惜しいことをしました。
Quadropheniaからの曲については、大阪公演が圧倒的に印象深いです。5:15でのピートのアドリブも申し分なかったし、Love Reign O'er Meも感動的でした。横浜ももちろんいい演奏でしたが、真夏の真っ昼間に屋外で聞くLove Reign O'er Meには、少しだけ違和感を憶えました。

My Generation / Old Red Wine
今回のMy Generationは、2000年US .tour より早いテンポで演奏されていると感じました。以前この曲はそれほど気にいってないとを書きましたが、今回の演奏だと全く問題ないです。問題ないというより、ピートの激しいギターワークも加わり、パワフルでかっこいいバージョンに仕上がっていました。前の曲で座って聞いていた観客もこの演奏が始まった途端、飛び上がっていたほどでした。ピノのベースソロが苦しそうで、やっぱりジョンでないという声もよく聞きますが、普通のテンポだとジョンはこのソロ部分を退屈そうに弾きますが、今回のテンポだとジョンでもかなり気合をいれないとスムーズに引けないと私は思います。ただ曲の重要な箇所なので、もう少し決めてくれればよかったのですが。
その後に続くOld Red Wineはとても自然な感じで聞けました。MGの一旦終わったあとの静かな歌いだしとそれに続くクライマックスがこのメドレー自体を締めくくるように演奏されていて、本編セットリスト中でこのメドレーは一番気に入りました。

Won't Get Fooled Again
そして本編最後を飾ったのはWon't Get Fooled Againでした。
今回のWGFAはは両会場とも堂々と演奏されており、文句のつけようがありませんでした。以前のダイアリーでこの曲は昔ほどの演奏できないようなことを書きましたが、全くの間違いでした。特に大阪会場では演奏ミスはあったものの、まるで自分が今回DVD発売されたThe Kids Are Alrightで同曲が収録された1978年のSheperton Film Studioにいるような錯覚を受けたほどでした。
(Encore)
Pinball Wizard
横浜でのPinball Wizardは、曲が始まるまでギターの引っぱった演奏で始まっていて、これから始まるトミーメドレーの1曲目としてふさわしい演奏でした。

Amazing Journey
これほど繊細で優しい楽曲を、フーは何を考えているのか、めちゃくちゃ乱暴に演奏してくれました。ドラムが乱入してくれる箇所など、体が思わずジャンプするくらいの勢いを感じました。大阪ドームはジャンプ禁止の看板がありましたが、あの演奏をされたら我慢することは不可能です。乱暴さに呆れながらも、私にとってのコンサートの中で最も印象的な曲でした。このところLive at Leeds deluxe editionで毎日同曲を聞いて思い出に浸っています。
Sparks
今回の演奏の中でもっともネット上、絶賛されている曲。それ以上のコメントは必要ないでしょう。

See Me Feel Me, Listening To You
何故この曲が2曲分として表示されるの理解できないと思いながらも、感想を。
横浜の演奏は私のスタンド席の問題か、ピートの音声パートがよく聞こえず、別の曲のように聞こえたのが残念でしたが(WGFAのシンセも聞こえにくかったです。)、しかしコンサートの最後を飾るにふさわしい演奏だったことには違いありません。ギター破壊もやってくれたし、もっと凄いのはそのことよりもコンサート全般に係る演奏そのものの方がはるかにネット上で語られ、賞賛されていることでしょう。
大阪の座席は元々、以前ダイアリーでも書いた「先行予約 堂々GET 大阪ドーム 85列 トホホ」でしたが、24日横浜の強烈なライブを見てから、どうしても大阪だけは近くで見てみたいという思いが強くなり、何とか14列目をGETし好条件の場所で見ることが出来ました。アメリカまで行くのを考えればそれでも安いものと考え、少々高いチケット(それでも額面以下でした。)を購入しなおしました。そのお陰でこの日のライブは、演奏面でも音響面でも一生忘れられないものとなりました。
大阪会場のSee Me Feel Meは、そういうわけで最高のコンディションで聞くことが出来ましたが、このバンドであればまだこの曲は凄い演奏ができる余地があるとも思いました。あれだけの演奏を聞きながら、贅沢な注文であることは重々分かっているつもりですが。